CPOとは?マーケティングで活かすポイントもご紹介
CPOとは、「Cost Per Order」の頭文字をとった略で、Webマーケティングにおいて重要な指標の1つとして知られています。
CPOの特徴を理解し活用することで、より効果的な広告運営が可能となります。
今回は、CPOの概要や計算方法、さらにCPOを改善するためのポイントについて解説していきます。
CPOの理解を深めて、ぜひマーケティング戦略の強化にお役立てください。
01CPOとは?
CPOとは「Cost Per Order」の頭文字を略したもので、「発注当たりの費用」、すなわち、実際に商品やサービスを購入した顧客の数に対してかかった広告費用を示す指標です。
CPOの値が低ければ同じ広告費でより多くの発注を獲得できるということになり、反対に値が高ければ発注数に対して広告費をかけ過ぎているということになります。
このように、CPOは企業がマーケティング戦略を立てる際に考慮することで、どのような広告運用やプロモーションを行えば効果的かを判断するために活用できる指標です。
02CPOの計算方法と考え方
CPOを計算するためには、以下のような計算式を使います。
CPO = 広告費 ÷ 注文数
具体的な数値で考えると、例えばある企業のマーケティング施策において商品の広告費用として10万円をかけ、注文数が100件だった場合、CPOは以下のようになります。
CPO = 10万円 ÷ 100件 = 1000円
すなわち、この施策は1件あたりの注文に1000円の広告費がかかっていることがわかります。
別のマーケティング施策の例として、広告費用に50万円をかけ、注文数は50件だったとします。
この場合のCPOは以下のとおりです。
CPO = 50万円 ÷ 50件 =10000円
こちらの施策の場合は、1件あたりの注文に10000円の費用がかかっていることになります。
以上2つの例を比べた時に、はじめの施策の方が少ない費用でより多くの注文を受けているため、費用対効果が高いと判断できます。
CPOで具体的な数値を比較することで、マーケティング施策の費用対効果を検証するための判断材料として役立ちます。
CPOの適正値は業界や企業、マーケットの状況などによって異なり、関連データを集め、様々な要因を考慮した上で比較していくことが大切です。
03なぜマーケティングでCPOが重要なのか
ここでは、なぜマーケティングでCPOが重要なのか、メリットと合わせて具体的にご紹介していきます。
マーケティングの成果を測定できる
現代のマーケティング手法では、従来の広告媒体だけでなく、Webマーケティング、SNSマーケティングなど様々なアプローチが取り入れられるようになったこともあり、複雑化しています。
様々な手法を使ってユーザーにアプローチできることはメリットでもある反面、内容を正確に把握した上での効果測定が重要となります。
CPOを用いることでマーケティングの成果を数値で測れるため、具体的な効果検証とその後の改善策につなげることが可能です。
SNSマーケティングの1つであるインフルエンサーマーケティングの効果測定では、その他にも様々な指標が用いられます。
詳しくは以下の記事で解説していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
『インフルエンサーマーケティングの効果測定|KPIの設定方法も解説』
質の高いマーケティング戦略が可能
打ち出したい広告戦略のCPOの値に応じて、その戦略の良し悪しを判断できるのも特徴です。
CPOの値が高い場合は、かけた広告費に対してユーザーの反応が薄いことを意味するため、広告の内容や使用媒体などに改善点がないかを洗い出すきっかけとなります。
反対に、CPOの値が低い場合は広告の成果が表れているという判断基準になるため、さらなる精度アップを目指せるでしょう。
このように、CPOを用いることでマーケティング戦略の改善につながり、より質の高いプロモーションが行えます。
効率的な広告運用につながる
クオリティが高い広告運用を行いながら、さらに分析の繰り返しで精度が高まり、無駄のない広告運用のアップデートが可能です。
1回限りのイベントのプロモーション等でない限り、広告運用は継続的に行い、改善を重ねることが大切です。
より効果的な施策を打ち出し続けていくと既存顧客のロイヤルティが高まるだけでなく、新規顧客の獲得にもつながり、相乗効果が期待できるでしょう。
04限界CPOとは
限界CPOとは、1件の受注にかけられる広告費の限界値を指します。
つまり、限界CPOを超えると収益が減少し、割に合わない広告費が生じていることになります。
反対に、限界CPOが低い場合は広告費に対してそれに見合った、あるいはそれ以上の成果が出せているのがわかります。
限界CPOの値を元に、どの程度まで広告費用を増やしてよいのか、逆にどこまで広告費用を抑えられるかを判断することで、マーケティング戦略の最適化に役立ちます。
ちなみに、限界CPOを超えるのはその広告施策に対して一時的に赤字になるのを意味しますが、必ずしも限界CPOを超えるのが悪いとは限りません。
戦略的に限界CPOを超えた高い広告費用をかけることで、新規顧客の獲得や、リピート率の高い顧客の増加など、将来的な利益をもたらす可能性があります。
そのため、マーケティング戦略を立てる際にはメリットとリスクを考慮して、慎重に検討するようにしましょう。
限界CPOの計算方法
限界CPOを計算する際には、LTV(顧客生涯価値)を考慮する必要があります。
LTVとは「Life Time Value(顧客生涯価値)」の略で、顧客が企業と取引を行っている期間(生涯期間)において、企業にどれだけの利益をもたらすかを示した数値です。
LTVの計算にはいくつかの種類がありますが、ここでは簡単な式を用いた方法をご紹介します。
LTV = 年間総売上 ÷ 年間総顧客数
LTVの値を求めたら、限界CPOは以下の計算式で求めることができます。
限界CPO = 年間LTV – (広告費を除く年間の総費用 ÷ 年間総顧客数)
ある企業のマーケティングを例に実際の計算方法を見ていきましょう。
- 年間総売上 100万円
- 年間総顧客数 100人
- 広告費を除く年間総費用 50万円
これらのデータをもとに、LTVと限界CPOを計算していきます。
LTV = 年間総売上(100万円)÷ 年間総顧客数(100人)= 1万円
限界CPO = 年間LTV(1万円)-(広告費を除く年間総費用(50万円)÷ 年間総顧客数(100人) )= 5000円
以上から、このケースではCPOが5000円を超えてしまうとコストが売り上げを上回る、つまり赤字の状態になってしまうことがわかります。
今回は算出する期間を1年間としてご紹介しましたが、商品やサービスのサイクルに応じて適切な期間を設定すると良いでしょう。
05CPOを改善するためのポイント
CPOを改善するとより効果的な広告を配信できるようになり、その結果として購入率のアップが期待できます。
効果的な広告運用は売り上げ面でのメリットだけでなく、ブランドイメージの強化や信頼度にもつながります。
このように、CPOを改善すると様々な相乗効果が生まれ、費用対効果を高めることが可能です。
以下では、CPOを改善するためのポイントをご紹介していきます。
目的を明確にする
広告運用をする際には、商品やマーケティング戦略に応じて適した広告の運用方法が変わってきます。
そのため、マーケティング施策を考える際には始めに広告の目的を明確にしておくことが大切です。
目的が曖昧だと広告の配信設計にブレが生じてしまい、訴求力に欠けるだけでなく、効果測定の正確性も低下してしまう可能性があります。
CPOを改善するためには、できるだけ具体的に目的を設定するようにしましょう。
広告の最適化
企業の商品やサービスをPRするためには、より効果的な広告媒体や配信方法などを見極めた上で、広告を最適化することが重要です。
やみくもに広告を打ち出しても無駄な時間や費用がかさんでしまい、CPOの低下につながる恐れもあります。
打ち出したい商品やサービスとユーザーの特性やライフスタイルにマッチした媒体を選び、配信時間や内容を精査していきます。
媒体は1種類だけでなく、異なる媒体を同時に活用することで各媒体のメリットを掛け合わせて相乗効果を狙うことも可能です。
ただし、複数の媒体を使用する場合にはそれぞれの成果を分析するようにして、広告の内容と費用のバランスを検討しながら、より効果的な運用を目指しましょう。
ターゲットの絞り込み
マーケティングにおいて、ターゲット層を明確にすることも重要な要素の1つです。
ターゲットを絞り込めば、より商品やサービスへの関心度が高いユーザーに対してアプローチすることが可能になり、コンバージョン率もアップします。
ターゲットと合致していないユーザーも含めて広範囲にアプローチを行うと、それだけ費用も膨らんでしまいます。
適切なターゲットを絞り込んで、より関心を持つユーザーに対して的確にアプローチするのがポイントです。
06CPOとCPAの違い
CPOとCPAはいずれもWebマーケティングで使われる指標であり、企業がWeb広告の効果を測るために活用されます。
CPAは「Cost Per Acquisition」の略で、Webマーケティングにおいて商品の購入やメンバー登録、サンプルの注文など、コンバージョンを1件獲得するためにかかった費用を表す指標です。
CPAの計算式は以下のようになります。
CPA = 広告費 ÷ コンバージョン数
つまり、CPOは商品の直接的な注文数に着目するのに対して、CPAはコンバージョンの成果に着目する点が大きく異なるポイントです。
そのため、マーケティングで活用する際にはマーケティング施策の目的に基づいて、適した指標を使い分けると良いでしょう。
あるいは、それぞれの特徴を踏まえた上で組み合わせて使うのも効果的です。
- まとめ
- 今回はCPOについて、基本的な考え方から改善のポイントについてご紹介しました。
- CPOの指標をもとにマーケティング戦略を考えると、より費用対効果の高い広告運用につながります。
- さらに、CPOの改善に取り組むことで、収益アップと同時にブランディング力アップも期待できます。
- より強力なマーケティング戦略を立てるために、ぜひCPOを有効活用していきましょう。
【無料相談】Webマーケティングに関するお問い合わせはコチラ
・依頼可能インフルエンサー 1万2000人以上
・依頼可能インフルエンサー フォロワー総数 11億人以上
・案件実績数 2000件以上
デジタルマーケティング専門メディア「MarketingCity」を運営するナハトでは、インフルエンサーマーケティングやSNS広告などを中心としたデジタルマーケティング施策において、他社にはない多くの強みを持っています。
弊社独自の強みを活かすことで、ご依頼企業様が求める結果にコミットします。 無料相談を下記フォームから受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
まずはお気軽にお問い合わせください