株式会社ナハト

インターナルブランディングとは?概要から具体的な手法をご紹介

インターナルブランディングは、従業員に対して企業やブランドへの理解を深める施策を行うことで、共感やモチベーションを高める活動です。

従業員における意識の変化は、企業の成長やマーケティング成果につながる大切な要素です。

今回はインターナルブランディングについて、特徴から具体的な手法の流れ、他社の成功事例などをご紹介していきます。

施策の必要性や進め方を検討している方はぜひ参考にしてください。

05インターナルブランディングとは?

インターナルブランディングとは、従業員を対象に企業の理念やブランドの価値、メッセージなどを正しく伝えるための社内ブランディング活動です。

インターナルブランディングを行うことで従業員の理解が深まり、モチベーションが高められることから、企業の成長やマーケティングの成果にもつながるなど、さまざまな効果が期待できます。

ただし、インターナルブランディングの施策には多くの手法があり、企業の状況に応じて適したアプローチや施策を行うことが大切です。

02インターナルブランディングのメリットとデメリット

インターナルブランディングには様々なメリットがありますが、反対にデメリットになり得る場合もあります。

ここでは、インターナルブランディングのメリットとデメリットをご紹介します。

インターナルブランディングのメリット

一貫したイメージの発信

インターナルブランディングの取り組みによって、従業員に対して一貫したイメージを発信することができます。

これによって一貫した企業文化が形成され、消費者による企業へのイメージやブランドの信頼性が高まるなどのメリットをもたらします。

ブランド価値の向上

インターナルブランディングは、企業が展開するブランド価値の向上にもつながります。

従業員によるブランドの理解が深まることで、顧客に対して行われるマーケティング活動においても効果的な施策立案につながり、より正しくブランドの価値を伝えることができます。

従業員のモチベーションアップ

インターナルブランディングによる従業員のモチベーションアップも大きなメリットです。

モチベーションが高まることでパフォーマンス能力が上がり、それに伴って生産性もアップします。

また、モチベーションが高く仕事に対してやりがいを感じる従業員が多い場合は、離職率の低下にもつながるというメリットもあります。

インターナルブランディングのデメリット

長期的な取り組みが必要

企業理念やブランド価値を浸透させるためには、長期的な取り組みが必要となります。

そのため、インターナルブランディングを成功させるためには計画性継続性がポイントとなり、そのための労力がかることはデメリットの1つと言えるでしょう。

ただし、一貫した企業文化を形成するためには時間をかけて着実に行っていくことも重要な要素なので、長期的な視点を持って取り組んでいきましょう。

コストがかかる

インターナルブランディングには時間や労力を要するだけでなく、コストがかかることもデメリットです。

企業理念を伝えるためのプラットフォームの制作費用や、外部に研修を依頼する場合の費用など、施策に応じたコストを考慮する必要があります。

インターナルブランディングの効果を最大限に発揮するためにも、事前の計画と最適な施策を検討することが大切です。

従業員との認識のズレ

インターナルブランディングの取り組みとして企業のメッセージを発信しても、従業員がうまくそのメッセージを捉えることができず、認識のズレが生じてしまうケースがあります。

せっかくの取り組みが逆効果にならないためにも、正しく理念を理解しているか、定期的な確認やコミュニケーションを通して着実に進めていくことが求められます。

03インターナルブランディングが効果的な企業

インターナルブランディングは多くの企業に対してメリットをもたらしますが、企業の規模や状況に応じてその効果は異なります。

ここでは特にインターナルブランディングが効果的な企業の例をご紹介します。

スタートアップ企業

スタートアップをはじめとする成長過程にある企業において、インターナルブランディングは従業員の目線合わせをするために効果的な企業のひとつ。

新規事業を成長させていくために様々なチャレンジが求められる中で、全社員が同じ目的意識を持って働くことは、大きな成果につながる要素です。

また、一般的にスタートアップ企業は少人数で経営されることが多いため、1人1人の役割が非常に重要といえます。

そのため、インターナルブランディングを通して企業の理解を深めてもらうことで、より生産性の高いチームづくりにつながるでしょう。

大企業

小規模のスタートアップに対して、大企業の場合もインターナルブランディングは効果的です。

大企業は社員数が多く、全国各地、あるいは世界中に従業員が存在することもあるため、情報共有がスムーズにいかない場合があります。

そこで、インターナルブランディングによって意識を統一することで、多くの人が関わっていても一貫したマーケティング活動やカスタマーサービスを展開することが可能です。

事業数が多い企業

事業数が多い企業の場合、それぞれの事業によって企業に対する意識や理解にギャップが生じやすいのが特徴です。

複数の事業を展開する企業でも、1つの組織として一貫した企業理念を浸透させることを意識することで、スムーズな経営につながります。

顧客サービス重視の企業

ホテルやレストラン、アパレルショップなど、顧客サービス重視の企業は、スタッフのブランドイメージがそのまま顧客に伝わりやすいため、インターナルブランディングがより重要となります。

特に、複数の店舗がある場合は、お店によって顧客サービスが異なってしまうと、顧客の信頼感にも影響を及ぼしてしまいます。

インターナルブランディングによって意識が統一されることで、顧客はどこの店舗でも同じサービスを受けられるようになることは大きなメリットとなります。

離職率が高い企業

離職率の高さに悩みを抱えている企業は少なくありません。

離職率は、従業員のモチベーションの度合いも深く関わる要因の1つとして非常に重要です。

インターナルブランディングによって従業員が企業を正しく理解し、お互いのコミュニケーションが円滑に行われることで働きやすさが向上し、離職率の低下が期待できるでしょう。

04インターナルブランディングを実施する際の流れと手法

ここでは、インターナルブランディングを実施する際の流れと手法を解説していきます。

ブランドの方向性を定める

インターナルブランディングを実施する際には、まずブランドの方向性を定めることが大切です。

一貫した方針で従業員にメッセージを伝えることで、軸がぶれることなく進めていくことができます。

また、インターナルブランディングは一般的に長期的な取り組みが必要になるため、万が一途中で方向性が変わった場合、混乱を招く恐れがあります。

社会や業界の流れに応じた柔軟性も大切ですが、根本にある理念を明確にしてからスタートすることで、従業員は迷うことなく行動に移せるようになるでしょう。

ブランドのビジョンを共有する

ブランドの方向性が定まったら、ブランドのビジョンを共有していきましょう。

定例会や社内ポータルサイト、SNSの活用など共有方法は多岐に渡りますが、企業の規模や事業内容に応じて必要な方法を選択することが大切です。

トレーニングと実践

ブランドのビジョンを共有するだけでなく、共有されたビジョンが実際の業務やマーケティング活動に反映されていくことが大切です。

そのため、インターナルブランディングの取り組みと並行して、学んだことをトレーニングし、実践を積む機会を設けることも効果的です。

成果の検証と改善・継続

インターナルブランディングは長期的な視点で取り組んでいくことが大切です。

そのため、施策を始めた後もそのままにするのではなく、定期的に成果の検証を行うようにしましょう。

具体的には、社内アンケートやお客様へのヒアリングなどを通じて、変化の有無をチェックしていきます。

改善点が見つかった場合はなるべく早く改善案を検討し、このサイクルを継続的に行うことで、より質の良いインターナルブランディングにつながるでしょう。

05インターナルブランディングのおすすめの施策

インターナルブランディングには様々な方法がありますが、企業の状況や目的に応じて適切な施策を行うことが大切です。

ここでは、実際にインターナルブランディングに取り組んでいくための具体的な施策についてご紹介していきます。

ブランドブックの作成

ブランドブックとは、企業やブランドの理念や価値観、指針などをまとめた小冊子のことを言います。

冊子の内容はもちろん、デザインの効果などを活用して総合的に企業のアイデンティティを伝えるツールとなるため、インナーブランディングを行う際に効果的です。

また、ブランドブックは社内向けに作成されることもあれば、取引先や顧客など、複数の対象に向けて作成されることもあります。

ブランドブックを通じて得たい目的に合わせて、対象者や内容を検討することが大切です。

社内SNSや社内報での発信

社内専用のSNSや社内報による情報発信も、従業員との結び好きを強めるためにおすすめです。

社内SNSではリアルタイムの情報共有が可能となるため、企業理念の浸透はもちろんのこと、今社内で起きていることを総合的に知り、企業全体に対する理解が生まれるきっかけにもなります。

社内報はかつて紙媒体での発信が主流でしたが、最近はWEBでの発信も浸透してきたことで、発信する側・受け取る側ともに情報共有がしやすくなっているのが特徴です。

業務に関することだけでなく、ちょっとした出来事やコラムなど、企業らしさが感じられるトピックを発信することで、従業員の興味や関心を惹きつける効果も期待できるでしょう。

従業員参加型のイベント

上層部による発信だけでなく、従業員が参加できるイベントなどの開催は、1人ひとりの帰属意識を高めるために効果的な施策です。

例えば、ものづくりをしている企業であれば工場見学や体験ワークショップの開催など、普段携わっていない部署や取引先企業との関わりを持つことで、楽しみながら理解を深めることができます。

また、業務内容とは直接的な関連がないスポーツイベントや社員旅行なども、普段とは異なるカジュアルなつながりによって、一体感が高まる可能性があるでしょう。

イベントの開催は、業務形態や企業の規模によっては全員の参加が難しい場合もありますが、役職や勤務エリアなどによるグループ分けを行うことで、少人数での開催も可能です。

参加人数を絞って行われたものでも、参加した従業員が得た経験を周囲に共有することで、コミュニケーションの活性化にもつながります。

アンケート調査

従業員に向けたアンケート調査も効果的な施策の1つです。

従業員の意識が期待通りのものになっているか、不満などを抱えていないかなど、日頃の業務では伝えにくいことも、アンケートによって引き出しやすくなります。

アンケートには記名式と匿名式のものがありますが、施策の目的や社内の状況などに応じて適したタイプを選ぶようにしましょう。

06インターナルブランディングを実施する際の注意点

より効果的なインターナルブランディングを行うためには、いくつかの点に注意して実施することが大切です。

ここではインターナルブランディングを実施する際の具体的な注意点について解説していきます。

リーダーの関わり

企業の社長や上層部など、企業のリーダーは従業員の意識に大きな影響を与えます。

リーダーが自ら企業理念や価値観を発信することで、従業員はメッセージを正しく、より深く理解することができます。

さらに、従業員はリーダーとの直接的な関わりを感じることができるので、企業に対する愛着や信頼度のアップも期待できるでしょう。

その結果、組織の一体感が生まれ、企業の成長にも好影響を与えるようになります。

従業員の参加意識

リーダーや上層部による発信は大切ですが、受け取る側の意識が高まらなければ、せっかくのメッセージも一方通行になってしまう場合があります。

特にインターナルブランディングを始めたばかりの企業など、従業員の理解が深まっていない段階でリーダーが企業に対する思いを熱く語りすぎてしまうと、従業員は上司との間に温度差を感じてしまい、逆効果となってしまう危険性もあります。

上層部は企業の現状をしっかりと把握した上で、従業員に歩み寄る姿勢が大切です。

円滑なコミュニケーション

社内の円滑なコミュニケーションは、インターナルブランディングにおいて大切な要素です。

情報の共有がスムーズに行われることで、全従業員に伝えたいメッセージを正しく届けることができます。

また、上層部と従業員の間で双方向のコミュニケーションを心がけることで、万が一認識にズレが生じた場合でもすぐに修正し、解決することが可能です。

07インターナルブランディングの成功事例

最後に、インターナルブランディングに成功している企業の事例をご紹介します。

株式会社ZOZO

株式会社ZOZOはファッションECサイトの「ZOZOTOWN」やファッションコーディネートアプリの「WEAR」などのアパレル事業を展開する企業です。

スタートアップから、社名変更、社長交代など様々な変化がありながらも、インナーブランディングによって従業員のモチベーションが維持されている事例です。

株式会社ZOZOでは、従業員が部署を超えたコミュニケーションを深めることを目的に、定期的にバーベキューイベントが開催されています。

また、福利厚生として部活動支援が実施されており、従業員同士のコミュニケーションが活発になる環境が整っていることも特徴です。

このように、従業員が楽しみながら社内のイベントに参加できる取り組みは、企業や他のスタッフに対する理解や仕事へのモチベーションの向上につながっている好事例です。

株式会社オリエンタルランド

株式会社オリエンタルランド、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを運営する企業です。

オリエンタルランドで働くスタッフは「キャスト(=役者)」と呼ばれ、高いプロ意識とホスピタリティがあることで知られています。

テーマパークの行動基準として、「The Five Keys〜5つの鍵〜」という規範があり、これらは「Safety(安全)」、「Courtesy(礼儀正しさ)、「Inclusion(インクルージョン)」、「Show(ショー)」、「Efficiency(効率)」の5つを意味します。

キャストはこの基準を理解することで、いつでも理念に沿った判断や行動を自ら実践することができるようになっています。

この他にも、独自の研修制度や従業員対象のキャンペーンなどを通して、モチベーションが高まる様々な取り組みが行われています。

リッツカールトン

顧客サービス重視の企業としてインナーブランディングに成功している事例がリッツカールトンです。

リッツカールトンは世界各国にチェーンを展開しているホテルブランドとして知られており、多くの従業員が働いています。

「ゴールドスタンダード」という独自の企業理念を掲げ、世界中の従業員が同じ価値観を共有していることでも有名です。

全従業員はこのゴールドスタンダードのうちの1つの項目である「クレド」が書かれたカードを携帯しており、いつでも行動基準を確認することができます。

このように、独自の施策を取り入れ、従業員全員が顧客に対する心のこもったおもてなしを実践することで、どこのリッツカールトンに行っても同等の顧客満足を得られるという成果に繋がっています。

まとめ
インターナルブランディングは、社内で働く従業員の意識や理解を高めるために大切な取り組みです。
 
企業の現状や目的を踏まえた上で適切な施策に取り組むことで、一貫性のある組織づくりにつながります。
 
また、従業員全員の一貫した行動や高いモチベーションは、企業の成長に大きく影響する要素となるのです。
 
インターナルブランディングには長期的な計画と継続性がポイントとなりますが、今回ご紹介した例をもとに、企業にとって最適な施策を検討してみてください。
 

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