インフルエンサーとは?注目のSNSマーケティングに起用する効果は
かつて商品やサービスのPRがテレビや新聞を媒体とした企業発信型のみだった時代から、SNSを利用して行う時代へとシフトしています。
若い世代を中心にSNS利用者が急増したということもあり、今ではインフルエンサーを起用した商品PRは効果的で、企業のマーケティングとして成功している例も増えています。
当記事では、そもそもインフルエンサーとはどのような人たちで、SNSで起用するとどのような効果があるのか、注意点も併せて解説します。
関連記事: インフルエンサーマーケティングとは?特徴や実施方法まで徹底解説!
01インフルエンサーとは?
インフルエンサーとは、一般的には他人の考え方や行動に大きな影響を与える人のことを指していますが、SNSにおいては、投稿や情報発信することで消費者の購買行動に影響を与える人とされています。
人気のある芸能人やスポーツ選手など、各メディアで露出の多い人が該当する場合が多く、SNSでは人気ユーチューバーやインスタグラマーが多くのフォロワーを持ち、その影響力を発揮しています。
それでは、このようなSNS上で活躍するインフルエンサーに商品PRをしてもらうマーケティングとは、どのようなものなのでしょうか。
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、SNSを利用してインフルエンサーと呼ばれる人たちに商品やサービスなどの宣伝をしてもらうというマーケティング手法です。 ここ数年で採用し始めた企業が多いものの、まだノウハウや経験・実績を持つ企業は少なく、完全にはマーケティングとして確立されていないのが現状です。
これまでの企業発信型の広告や宣伝とは違い、インフルエンサーが発信することで広告感が薄くなることが最大の特徴です。 消費者に近い立場から発信された投稿や動画は自然で受け入れやすく、商品やサービスを押し付けられている印象を与えることなく、共感を得られるという点で効果的です。
さらにインフルエンサーのフォロワーが、商材のターゲットに一致すれば、SNSの特徴である拡散力を利用して、短期間でユーザーの獲得が期待できるというメリットも魅力的です。
02インフルエンサーの種類|フォロワー数による分類
インフルエンサーはフォロワー数によって分類されます。フォロワー数により、影響力や活用方法も異なりますので、インフルエンサーの選定時にはどのインフルエンサーが良いのか、確認しておくとよいでしょう。
フォロワー数で分類されたインフルエンサーには、下記の4種類があります。
- ・メガインフルエンサー
- ・ミドルインフルエンサー
- ・マイクロインフルエンサー
- ・ナノインフルエンサー
メガインフルエンサー
<フォロワー数:50万人以上>
メガインフルエンサーとは、トップインフルエンサーとも呼ばれ、芸能人や著名人なども該当し、知名度が高いのが特徴です。
フォロワー数がとてつもなく多いことに加えて、フォロワーの中にメガインフルエンサーをフォローしているインフルエンサーがいる場合もあるため、二次拡散により情報が爆発的に拡散しやすい特徴があります。
その一方で、フォロワー数に対する「コメント・いいね数」といったエンゲージメント率は少ない傾向もあります。
ミドルインフルエンサー
<フォロワー数:10万人~50万人程度>
マクロインフルエンサーとも呼ばれており、メガインフルエンサーほどのフォロワー数はないものの、美容、ファッション、グルメといった特定のジャンルでの支持が多く、メディアでも活躍しているカリスマ的存在であることが特徴です。
メガインフルエンサーと同様に情報発信力が強く、商品・サービスの認知拡大を得意とするインフルエンサーです。
マイクロインフルエンサー
<フォロワー数:1万人~10万人程度>
マイクロインフルエンサーの中には一般人も多く含まれ、ミドルやメガインフルエンサーと比べ、フォロワーとの距離が近い特徴があります。
インフルエンサーに親近感や共感を覚えるユーザーが多いことから、「いいね」や「コメント」などのエンゲージメント率は高い傾向となっています。
そのため、商品購買などの行動喚起に繋げやすく、インフルエンサーマーケティングにおいて高い費用対効果を生みやすいインフルエンサーと言えるでしょう。
ナノインフルエンサー
<フォロワー数:数千人~1万人程度>
ミドルインフルエンサーよりも影響を及ぼす範囲が狭く、フォロワーと友達感覚でつながるような密接感があります。そのため投稿へのリアクション率が高く、エンゲージメント率が最も高くなりやすい特徴があります。
リーチできる人数は多くないものの、フォロワーの反応の高さをうまく活用できれば、ミドル・マイクロインフルエンサーより高い費用対効果が生まれる可能性はあります。
関連記事: インフルエンサーの種類まとめ|企業のPRに影響する3つの選定基準
03インフルエンサーが活躍する主な4つのSNSを解説
現在インフルエンサーが活躍するSNSには、おもに以下のようなものがあります。ユーザー層の他、投稿方法も動画、画像、テキストと異なっており、それぞれ特徴があります。
- ・YouTube
- ・TikTok
Instagramで活躍する人たちは、インスタグラマーと呼ばれています。20代を中心に、10代から30代までが主なユーザーです。 投稿は「画像」がメインで、「インスタ映え」という言葉に象徴されるように、写真の見栄えがユーザーを惹きつけるポイントとなります。
このような特徴から、インフルエンサーマーケティングで扱う商材は、ファッションやグルメ、化粧品など、画像で投稿した際に訴求力を生み出せる商品と相性がよいといえます。
また、インスタグラムにはショッピング機能が実装されており、ユーザーは画像やハッシュタグから即座に商品の詳細を知ることができます。そのため、インスタグラマーのPR投稿に関心を抱いたユーザーが購買行動を起こしやすいメリットがあります。
YouTube
YouTubeは男女問わず10代、20代を中心に、50代あたりまで幅広く利用されており、「動画」という特徴上、利用時間が比較的長いのが他のSNSと異なる点です。
YouTubeでのインフルエンサーはユーチューバーと呼ばれ、現在では広く親しまれる存在となっています。
人気ユーチューバーは数百万人規模の登録者数を持ち、現在ではSNSのみならずテレビなどの露出も増え、知名度も上がっています。YouTubeのユーザー層の広さと合わせて、その知名度を活かすことで幅広いターゲティングが可能なことが最大の特徴といえます。
マーケティングに利用する場合、自社製品の使用方法やキャンペーン告知の紹介、自社工場での制作風景など、動画ならではの訴求効果が出せる施策を実施することでより高いPR効果が期待できます。
TikTok
TikTokも「動画」による投稿ですが、1分程度の短時間動画であるのが特徴で、同じ動画でもYouTubeとの違いがあります。TikTokで有名になったインフルエンサーは「ティックトッカー」と呼ばれます。
YouTubeほど動画編集の技術が必要ではなく、一般の人たちでもコンテンツに用意されている音楽やツールを使って簡単に投稿できます。以前は10代のユーザーが圧倒的に多かったものの、ここ数年日本国内では若者だけではなく、30代40代の利用者も多く、男性ユーザーも増え始めています。
幅広いユーザー層が利用するようになり、現在ではダンスやお笑いだけでなく、生活に役立つ情報やハウツー動画などの動画も多く投稿されています。
TikTokは短時間動画がメインの性質上、広告として認識されづらいメリットがあります。また、様々な動画がおすすめ表示されるため、ユーザーが顕在的に視聴したいと思っていない動画でも、最後まで視聴される傾向にあります。そのため、新規顧客や潜在層の発掘に優れている特徴があります。
Twitterは「文章(テキスト)」がメインで、投稿がタイムラインに表示されていくのが特徴です。リアルタイムの情報が得られることから、情報に敏感な20代を中心とした10代~40代までの利用者が多いです。
最大の特徴であるリツイート機能により、非常に情報拡散力が高い特徴があります。
インフルエンサーマーケティングでは、この拡散力を活かすことで多くのユーザーに幅広く訴求することができます。
また、投稿の文章内にURLを入力できるため、ユーザーを商品やサービスの詳細ページに誘導することが比較的容易であるメリットもあります。
関連記事:
インフルエンサーマーケティングでおすすめのSNSは?それぞれ特徴を解説
04インフルエンサーをPRに起用するメリットは?
従来の広告と比べてインフルエンサーマーケティングでは以下のようなメリットがあり、高いPR効果が望めるため商品PRに採用する企業が増えつつあります。
それぞれのメリットについて紹介していきましょう。
- ・従来の広告よりもユーザーに受け入れられやすい
- ・柔軟なターゲティングが可能
- ・効果測定が行いやすい
従来の広告よりもユーザーに受け入れられやすい
これまで広告といえば、企業側から発信されるものでテレビのCMやチラシといった広告感の強いものでした。
SNSの利用者数が急増し始めたここ十数年の間に、テレビや新聞離れといった背景もあり、SNS上での広告や商品PRは当たり前のように目にするようになりました。ユーザーは日常的に目にする広告に嫌悪感を抱いていることも多く、PRが逆効果になってしまうケースが増加しています。
しかし、インフルエンサー発信の商品PRは、企業の広告のような強い宣伝感はありません。インフルエンサーの日常的な投稿の中に自然な形で広告が入るので、フォロワーも押し売り感がなく受け入れやすいというのが大きな魅力です。
柔軟なターゲティングが可能
インフルエンサーは、ファッションや美容、グルメなど、得意とする特定のジャンルを中心に投稿することが多いです。また、日頃のインフルエンサーの投稿の傾向によって、年代や性別などフォロワーの特徴もある程度把握することができます。
インフルエンサーマーケティングは、商材に関心のあるターゲット層に訴求することで効果を生み出す手法のため、インフルエンサーのフォロワーがターゲット層と一致していることがとても重要です。
PRする商品に合わせて、ターゲット層とフォロワー層が一致しているインフルエンサーを起用できるという、柔軟なターゲティングも魅力です。
効果測定が行いやすい
従来のマスメディアや看板広告では、広告の効果によって購買行動が変化したユーザーの正確な人数を割り出すことは非常に困難>でした。
しかし、インフルエンサーマーケティングはSNS上で行われることが多いので、エンゲージメント率やリーチ数、CVRといった投稿後の効果測定が簡単に行えることも大きなメリットです。
これらの測定結果をもとに分析した結果から改善点の洗い出しが可能となるため、今後のマーケティングに繋げることができるようになります。
05インフルエンサーをPRに起用するデメリットは?
インフルエンサーマーケティングを採用するにあたって、気を付けるべき点がいくつかあります。一度失敗してしまうと企業の信用を失うような事態にもなりかねないこともありますので、対策しておく必要があります。
自社にノウハウがない場合や、以下のようなデメリットに対策するリソースがない企業の場合、ディレクションを代行してくれる業者に依頼することでリスクを抑えたマーケティングが行えるため、検討してみるのもよいかもしれません。
インフルエンサーをPRに起用した場合のデメリットとは次のようなことがあります。
- ・ステルスマーケティングによる炎上リスクがある
- ・インフルエンサーを選定する難易度が非常に高い
- ・インフルエンサーのマネジメントが必要
ステルスマーケティングによる炎上リスクがある
ステルスマーケティング(ステマ)とは、商品やサービスの宣伝にもかかわらず、投稿者であるインフルエンサーが、「PR」「タイアップ」など、広告である表記をせず、自分自身が好んで使用しているかのように勘違いをさせるような投稿をすることです。
後から投稿が広告を含むと発覚すれば、フォロワーやファンは騙されたような気持ちになり、炎上へとつながりやすくなります。
一度炎上を起こしてしまうと、インフルエンサーに対する不信感はもちろんのこと、商品の売れ行きに影響が出るばかりでなく、ブランドにもマイナスのイメージがついてしまい、ユーザーからの信用を無くす結果となりかねません。
インフルエンサーを選定する難易度が非常に高い
インフルエンサーの選定は、インフルエンサーマーケティングを実施するうえで最も重要な部分であり、効果的なインフルエンサーを起用するにはノウハウが必要になります。
必ずしもフォロワー数の多い、人気のあるインフルエンサーがマーケティング効果が高いとは限らず、商材との相性や投稿頻度、フォロワーの特徴や実態などを掴んでおくことが大事です。
とはいえ実際に候補を絞って依頼をしたとしても、引き受けてもらえないことも多く、依頼に対するインフルエンサーからの返信率は3~5%程度だと言われています
適切なインフルエンサーがすぐに見つからなくても、商材とミスマッチなインフルエンサーに依頼せず、あくまでもPRに最適なインフルエンサーを地道に探すことが、マーケティング成功をへと導くことにもなります。
インフルエンサーのマネジメントが必要
マーケティングを行う際はインフルエンサーのイメージを損ねないよう、PR投稿の際も裁量権を持たせることが重要です。しかし、商品やサービスのイメージと異なる投稿にならないよう、企業は投稿前に内容をしっかりチェックすることも必要になります。
投稿内容にインフルエンサーと企業側の認識の違いがあることで、マーケティングが失敗に終わったり、炎上が起こってしまったりするような事態は避けたいものです。
そのためには、インフルエンサーとの投稿のルールの擦り合わせ・投稿内容のチェック・スケジュールの管理は最低限必要と言えます。
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、裁量権を持たせつつ、最低限の管理を行う柔軟なマネジメントが求められるのです。
関連記事: インフルエンサーマーケティングのデメリット|企業PRの注意点とは
06インフルエンサーを選定する際の注意点3選
インフルエンサーを選定する際には、以下の通り注意すべき点が3つあり、マーケティング成功のカギを握ると言ってよいかもしれません。それぞれについて、詳しく解説していきます
- ・PRを行う目的に適しているか
- ・フォロワー買いをしていないか
- ・自社ブランドや商品と相性のよいインフルエンサーか
PRを行う目的に適しているか
インフルエンサーはフォロワー数により影響力が異なるため、どのような目的でマーケティングを行うかによって依頼するべきインフルエンサーも異なります。
フォロワー数が10万人から50万人を超えるようなメガ・ミドルインフルエンサーの場合、リーチ力(拡散力)に優れている反面、エンゲージメント率(フォロワーの「いいね」などのリアクション率)が低いことから、商品認知の拡大を目的とするマーケティングに適しています。
一方、フォロワー数10万人未満のマイクロ・ナノインフルエンサーの場合は、リーチ力は弱い反面、エンゲージメント率は高い傾向にあり、購買行動を促進したいという目的に適していると言えます。
目的達成に適したインフルエンサーを起用できなかった場合、思っていたようなPR効果が得られないことがあるため、注意が必要です。
フォロワー買いをしていないか
フォロワー買いとは、フォロワーを金銭で購入する行為です。起用したインフルエンサーがフォロワー買いをしている場合、フォロワーとしての実態がないため、マーケティングにおいては効果が得られない結果となります。
フォロワー買いをしているかどうかは、エンゲージメント率(フォロワー数に対する「いいね」や「コメント」の割合)を確認することで、ある程度判断することができます。エンゲージメント率が1~2%の場合はフォロワー買いの可能性を疑ったほうがよいかもしれません。
また、海外の業者がフォロワーを販売していることも多々あるため、フォロワーの日本人比率が不自然なほど低い場合>もフォロワー買いを1度疑いましょう。
自社ブランドや商品と相性のよいインフルエンサーか
インフルエンサーの持つイメージや普段の投稿内容が、自社ブランドや商品の世界観・イメージと適しているか確認しましょう。
相性が良い場合は、PRに不自然さがなく、相乗効果でフォロワーからのエンゲージメントを得られやすいという結果につながります。
一方、ブランドとインフルエンサーが持つイメージに違和感が生じた場合、ユーザーが宣伝を押し付けられているような不信感を持つようになる危険性もあります。
関連記事: 施策が成功するインフルエンサーの選び方は?選定基準・起用方法も解説
07インフルエンサーに依頼する方法は?
インフルエンサーに依頼するには次のような方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。依頼方法によってマーケティングの進め方も異なるので、自社の状況に合った方法で進めましょう。
- ・直接インフルエンサーに連絡する
- ・マッチングプラットフォームを利用する
- ・広告代理店を利用する
直接インフルエンサーに連絡する
直接インフルエンサーに連絡する方法は、SNSでDMを利用するのが主流となっています。比較的難易度の高い方法であり、インフルエンサーマーケティングのノウハウや多くのリソースが必要となります。
○メリット
○デメリット
マッチングプラットフォームを利用する
さまざまなジャンルで活躍しているインフルエンサーが登録されているインフルエンサーマッチングプラットフォーム。マッチングプラットフォームを利用することで、インフルエンサーの詳細なデータを元にした起用が可能になります。
○メリット
○デメリット
広告代理店を利用する
インフルエンサーマーケティングを専門とする広告代理店を通して依頼する方法は、もっとも確実にインフルエンサーマーケティングの効果が得られる方法だと言えます。
インフルエンサーマーケティングのプロが、インフルエンサーの選定からディレクション、施策の実施、効果測定といった必要な一連の流れをすべて代行してくれるため、ノウハウを持たない企業や人材不足で十分な時間を確保することができない場合にはおすすめです。
○メリット
○デメリット
関連記事: インフルエンサーの依頼方法4選|PRに成功した企業の施策例を解説
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