インフルエンサーマーケティングとは?特徴や実施方法まで徹底解説!
インフルエンサーマーケティングは、SNS上で大きな影響力を持つインフルエンサーに、自社製品や自社ブランドを宣伝する投稿をしてもらうことで認知を獲得したり、購買に繋げたりするマーケティング手法です。 インフルエンサーのファンに向けて宣伝するので、従来の広告よりも好意的な目で見てもらいやすく、製品やブランドのファン獲得につなげやすい特徴があります。
今回はそんなインフルエンサーマーケティングについて、徹底的に網羅した解説をしていきます。
01そもそもインフルエンサーとは?
インフルエンサーとは主にSNS上で活躍し、大勢のフォロワーを持つ、強い影響力を持った人のことです。 これまでは、社会的影響力を持った人はタレントやスポーツ選手といった人たちでしたが、「インフルエンサー」の中には一般人でありながら多くのフォロワーを獲得している人が大勢います。
インフルエンサーの種類
SNSのフォロワー数によって、インフルエンサー自身やフォロワーの性質が異なってきます。そのため商品のPRを行う際には、一概にフォロワー数が多ければ多いほどいい、というわけではありません。
インフルエンサーの規模ごとに特徴をしっかりと把握することで、より公開的なマーケティングができるようになります。
メガインフルエンサー
フォロワー数が50万人を超えるインフルエンサーを”メガインフルエンサー”と呼びます。一般的な知名度の高いタレントやスポーツ選手、有名Youtuberなどがこれにあたります。
メガインフルエンサーは一般人だけでなく、他のインフルエンサーにもフォローされていることが多いため、複数のインフルエンサーに投稿がシェアされた際は爆発的な二次拡散を期待できます。
ミドルインフルエンサー
10万人規模のフォロワー数がいるインフルエンサーが”ミドルインフルエンサー”です。
テレビへの露出は少ないですが、SNS上では強い影響力を持っていて、グルメや美容、健康、ファッション、メイクなど特定のジャンルに特化していることが多いです。
マイクロインフルエンサー
フォロワー数が1万人以上のインフルエンサーは”マイクロインフルエンサー”にカテゴリ分けされます。
ミドルインフルエンサーよりもニッチなジャンルで影響力を持つことが多く、フォロワーとの距離がいため、PR投稿でも共感を得やすいのが特徴です。
ナノインフルエンサー
数千人~1万人以下のフォロワー数のインフルエンサーを”ナノインフルエンサー”と呼びます。
爆発力は期待できませんが、フォロワーとは友人のような人間関係を築いているので、いいねやコメントといったエンゲージメント率がより高くなる傾向があります。
関連記事: インフルエンサーとは?注目のSNSマーケティングに起用する効果は
02インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で強い影響力を持つインフルエンサーに自社商品を紹介してもらい、商品やブランドの認知を拡大するマーケティング手法のことです。
インフルエンサーは一般人であることが多いため、芸能人やタレントよりもフォロワーとの距離が近く、友達からの口コミのような信頼感のある宣伝効果が期待できます。
インフルエンサーマーケティングの市場規模
2020年のインフルエンサーマーケティングの市場規模は317億円と言われており、2025年にはその約2.3倍の723億円規模に成長すると言われています。 その理由として、新型コロナウイルスの影響もあって、オンライン上で人と繋がりたい、という需要からSNSの利用者が増加傾向にあることが挙げられます。
SNS利用者が増えたことで、必然的にSNS上で影響力を持っているインフルエンサーを起用したインフルエンサーマーケティングの市場規模も拡大しています。
03インフルエンサーマーケティングのメリット
年々市場規模を拡大しているインフルエンサーマーケティングですが、
- 従来の広告よりもユーザーに受け入れられやすい
- 商品・サービスによって様々な施策が展開できる
- 的確なターゲティングが可能
- 効果分析がしやすい
というメリットがあります。この項目では、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
従来の広告よりもユーザーに受け入れられやすい
インフルエンサーマーケティングでは、顧客との距離が近いインフルエンサーが自身のファンに向けて情報を発信するので、広告を含んだ投稿も受け入れられやすいという特徴があります。
テレビCMや看板広告等、従来の広告は企業側の一方的な情報発信になってしまい、顧客の反応が分かりづらかったり、時には不快な思いをさせてしまったりすることがあります。
しかしインフルエンサーマーケティングならば、インフルエンサーが自身のフォロワーに向けて宣伝を行います。「友達の投稿がSNS上で流れてきた」という感覚で受け取ってもらえるので、一方的な情報発信から脱却することができます。
商品・サービスによって様々な施策が展開できる
従来のマーケティング同様、インフルエンサーマーケティングも販売促進、認知拡大、集客増加などの様々な目的のために実施されます。
多様な目的や商品・サービスの特性に応じて最適な方法で施策を展開できることもインフルエンサーマーケティングのメリットと言えます。
インフルエンサーマーケティングで活用できる施策には下記のようなものが挙げられます。
・ギフティング
インフルエンサーの自宅に製品を送り、使用した感想をSNS上に投稿してもらいます。アプリやスマホゲームなどでも、使用しているところを動画にしてもらうことで、消費者にダイレクトに伝えることができます。
・現地訪問
インフルエンサーを店舗や観光地に招待し、現地レポートや会場の様子を伝えてもらいます。また、ゲストとしてトークイベントなどに登壇してもらい、それを告知させることで集客も狙うことができるでしょう。
・ライブコマース
ライブ配信にてインフルエンサーに商品紹介をしてもらう手法です。顧客と相互にコミュニケーションを取りながら商品の宣伝ができるため、質疑応答などでその場で疑問点を解決してもらえるので購買に繋がりやすいです。
・アンバサダー
ブランドの熱烈なファンであるインフルエンサーを「大使」として任命することで、自社商品を使用したり着用したりしているところを中長期的にSNSに投稿してもらうことです。 ファンである背景から熱意を持って情報発信を行ってもらえるため、ユーザーからの好感も得やすい特徴があります。
商品やサービスの特徴、そしてインフルエンサーの能力によって実施するべき施策が異なります。施策の特徴をそれぞれ理解し、自社のPRに最適なマーケティングを行うことが重要です。
的確なターゲティングが可能
インフルエンサーのフォロワーは、インフルエンサーが発信するジャンルの情報に興味があるフォロワーがほとんどです。
そのため、インフルエンサーが普段投稿する内容からターゲットが簡単に絞り込めるので、商品やサービスの情報を的確に届けることができます。特に、発信する情報の専門性の高いインフルエンサーであればあるほど、的確なターゲティングが可能でしょう。
また、SNSごとにインサイト情報を調査することで、性別や年齢といった要素を加味した精密なターゲティングが行えます。
効果分析がしやすい
各SNSの機能により、投稿の表示回数である「インプレッション数」や、いいねやコメントの数などを示す「エンゲージメント」の数値が見られるので、PR投稿の効果を容易に分析できます。
インフルエンサーに画面を共有してもらうだけで各数値がひと目でわかるので、効果分析がしやすいのもメリットの1つでしょう。
特に「エンゲージメント率」や「販売サイトへの遷移数」を確認することで、ユーザーの購買行動についての分析が可能です。
04インフルエンサーマーケティングのデメリット
インフルエンサーマーケティングはメリットが多い一方で、デメリットも存在します。
具体的には、
- 実施には多くのリソースが必要
- インフルエンサーを選定する難易度が非常に高い
- インフルエンサーのマネジメントが不可欠
- ステマなどによる炎上リスクがある
などが挙げられます。
これらのデメリットは外部サービスやインフルエンサーマーケティングを得意とする代理店を活用するなど、注意や工夫を加えることで回避できる場合も多いため、その方法についてもしっかりと把握しておきましょう。
実施には多くのリソースが必要
インフルエンサーマーケティングを行うには、インフルエンサーの選定や依頼、投稿内容の打ち合わせ、マネジメント、投稿内容の確認、効果測定といった、多岐に渡る業務を行える時間と人員が必要です。
また、インフルエンサーマーケティングへの知見を持った人材も必須と言えます。インフルエンサーも一般人であることが多いため、依頼する側にノウハウがないと望んだ情報発信ができない可能性もあります。
特に初めて実施する場合、知見がないことに加えて様々なリソースへのイメージが湧かないことも付随して、より多くの工数がかかってしまうケースもあります。
インフルエンサーを選定する難易度が非常に高い
インフルエンサーを選定する上で確認すべきポイントとしては、
・フォロワーの実数
・活動しているSNS
・エンゲージメント
・過去のPR投稿の内容
・インフルエンサーのフォロワー属性
・インフルエンサーとフォロワーの距離感
などの点が最低でも挙げられます
上記に加えて、そのインフルエンサーが世間からどのようなイメージで見られているかという視点も必要になりますし、選定できたとしてもインフルエンサーから返信がない場合が多々あります。 そのため、効果的なインフルエンサーの選定はかなり難易度が高い工程となっています。
インフルエンサーのマネジメントが不可欠
インフルエンサーは一般人であることが多く、また中には社会経験がない若い人もいるため、リテラシーが低いこともあります。
そういったインフルエンサーをきちんとマネジメントしないと、企業の意図と違う投稿をしてしまったりして逆ブランディングになりかねません。
]また、イベント等で複数名のインフルエンサーを起用した場合は、体調管理や当日の遅刻・欠席、イベントの進行、その後のアフターケアなどマネジメントすることも増え、より難易度が高くなってしまうため注意 が必要です。
ステマなどによる炎上リスクがある
「ステマ」とは「ステルスマーケティング」の略であり、企業からの広告行動を依頼されたにもかかわらず、そのことを隠して商品を紹介することです。
ステマは景品表示法に抵触する可能性があり、違反すると損害賠償や行政上・刑事上のペナルティが発生することもありますので、注意が必要です。
また、一度ステマをしてしまうとずっとそのイメージが付きまとい、ブランドイメージを損なってしまいます。そのためインフルエンサーに投稿を依頼する際には、必ずPR表記が行われているか確認しましょう。
関連記事: インフルエンサーマーケティングのデメリット|企業PRの注意点とは
05インフルエンサーマーケティングでよく使われているSNSは?
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーが活躍しているSNS上で商品やサービスを宣伝することになります。この項目では、各SNSの特徴について解説していきます。
Instagramは10代~30代の比較的若い層が利用しているSNSです。
大きな特徴として、テキストのみの投稿はできず、画像か動画の投稿が必須という点があります。写真や動画から視覚的な情報を得るのを好む顧客が多く利用しているので、テキストと言うよりかは画像や動画の作り込みが重要になるでしょう。
「インスタ映え」する華やかな物や、若年層のニーズに適した商材のPRに適したSNSです。
YouTube
YouTubeの強みは、何と言ってもリーチできる人数の多さです。
YouTubeの月間利用者数は2020年には6,500万人を超えています。若年層だけでなく40代~60代の人にも利用され、YouTube利用率は60代でも約60%もあります。
長尺の動画として投稿できるため、具体的な商品の使用方法や、詳細なレビューを発信することができます。用途が多い商品や、使用方法が複雑な商品でもPRしやすいことが特徴です。
TikTok
TikTokの最大の特徴は、ショートムービー形式で、BGM付きで投稿できることです。
BGMはアプリ内の音源も使えるので、その時にTikTokで流行っている曲を使えばより顧客に強烈なインパクトが残せます。メインユーザーは30歳以下の若い世代なので、若者をターゲットにしている商品のPRで活躍しています。
Twitterの大きなメリットは、二次拡散を期待できることでしょう。二次拡散とは、インフルエンサーの投稿が利用者によってさらに拡散されることです。
Twitterは通常の投稿も広告も、同じように「いいね」とリツイートで拡散が可能なので、内容が良ければどんどん顧客によって拡散されていきます。
Twitterも10代~30代の若い世代がボリューム層となっています。インフルエンサーマーケティングでは画像とテキストを活用し、タイムラインの中でもユーザーの目を引くクリエイティブを作成することが成功の鍵になります。
Facebookは実名でないと登録できないという性質から、名刺代わりに活用してビジネスの横のつながりを増やしたいという、30代~40代が多く登録しています。年齢層が高い反面、匿名で気軽にSNSを楽しんでいる若い世代はあまりアクティブではありません。
メインのユーザー層や、ユーザーの利用意図の関係でビジネス用品の訴求が行いやすい傾向があります。
関連記事: インフルエンサーマーケティングでおすすめのSNSは?それぞれ特徴を解説
06インフルエンサーマーケティングで費用がかかるポイントは?
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーへの報酬以外にも様々な費用が掛かってきます。
安く見積もりすぎて、あとになって予算オーバーにならないためにも、どのような費用が発生するか知っておきましょう。
インフルエンサーへの報酬
当然ですが、インフルエンサーマーケティングではインフルエンサーへ報酬を払う必要があります。
インフルエンサーへの報酬はフォロワー単価から算出され、1フォロワー当たり1~3円が相場となっています。
例えば10万人のフォロワーがいるインフルエンサーに依頼する場合、10万円~30万円が支払う報酬額となります。
また、インフルエンサーの知名度や影響力の強さによって報酬費用が変動する場合もあります。
プラットフォーム利用料
インフルエンサーが大量に登録しているマッチングプラットフォームを利用する場合、システムの利用料が発生します。
プラットフォームで費用がかかるポイントはシステムごとに異なり、月額制、マッチング手数料、インフルエンサーの報酬の数%、などが挙げられます。利用するシステムの費用形態がどのようなものか確認してから利用することをおすすめします。
ディレクション費用
代理店の中には、インフルエンサーの選定から投稿の確認、効果測定まで一貫して行うディレクション型の代理店があります。
企業のリソースや知見に影響されずにマーケティングを進められる代わりに、ディレクションの費用が発生します。マッチングプラットフォームと同じく、代理店によって費用形態が異なっているため都度確認が必要になります。
ギフティング費用
インフルエンサーマーケティングの中でも、ギフティングの施策を行う場合、実際に使用したレビューを投稿してもらうために商品を送付する必要があります。
インフルエンサーに商品を送る場合、その商品代金と送料は企業が負担する必要があります。
交通費・宿泊費
店舗やイベント、観光地にインフルエンサーを招く場合は、その交通費や宿泊費を企業が負担します。
複数名のインフルエンサーを起用する場合は、人数分だけ交通費と宿泊費が発生することを念頭に置いておきましょう。
関連記事: インフルエンサーマーケティング実施の費用は高い?施策成功のコツとは?
07インフルエンサーマーケティングのよくある失敗例と防止方法を紹介
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーと企業のコミュニケーション不足や、投稿内容の齟齬などがあると失敗に終わってしまいます。
この項目ではインフルエンサーマーケティングでよくある失敗例と、その防止方法について解説していきます。
失敗例1:ステマ
メディア運営会社の「フライ」が運営している「いろはに青汁」という商品の失敗例です。
自社の社員が一般ユーザーに成りすましてInstagramアカウントを運営し、そのアカウントで自社製品を宣伝していた事例です。
アカウント運営者は自社の社員であり、企業のPR活動の一環であったにもかかわらず、そのことを伏せて消費者に公開しなかったことが「ステマ(ステルスマーケティング)」に当たるのではないかという指摘から、炎上騒動に発展しました。
消費者からもかなりの批判が集まり、サイトもすぐに閉鎖されて企業が謝罪文を出す事態にまで発展しています。
企業PRではない一般ユーザーの口コミを装うため自然なPR活動が行えますが、ステマが発覚すればユーザーは騙されたと感じ、景品表示法違反等にも該当する場合もあるため、圧倒的にリスクの方が大きいでしょう。 企業の広告活動に当たる場合、PR表記を確実に行い、ユーザーに対して真摯なマーケティングを行うことが重要です。
失敗例2:不快な表現
Youtuberとして圧倒的な人気を誇るHIKAKINさんとメルカリが行ったマーケティングにも失敗例があります。
2018年、HIKAKINさんがメルカリとのインフルエンサーマーケティングで自分の使用済み靴下と髪の毛で作った「毛ボール」という商品を出品したところ、「不衛生だ」「汚い」「見るのも不快」と批判が殺到。
消費者からかなりの嫌悪感を持たれ、HIKAKINさん自身もTwitterで謝罪することになりました。
投稿内容を消費者目線で管理しないと、不快な印象を与えてしまって逆効果になってしまう、という典型例です。
HIKAKINさんの場合、炎上後にメルカリと再度タイアップしており、炎上によるイメージダウンの影響を一時的なものにおさえられましたが、これはごく稀なケースでしょう。大抵は炎上による影響が長く続き、企業に大きなダメージを与えることになります。
インフルエンサーとの擦り合わせや投稿内容の確認を行う中で、第3者が投稿にどんな感情を抱くかよく考えることが必要です。
失敗例3:ターゲット層とフォロワーの不一致
あるドローンメーカーが、美容系女性YouTuberに依頼をした時の事例です。
美容系女性YouTuberは当然、普段から美容に関する投稿を行っていたので、フォロワーも美容に関心がある人が中心です。そこに美容に関係のないドローンを紹介するという、視聴者のニーズと全くマッチしない投稿をしてしまったのです。 その結果、高評価の約2倍の低評価がつき、コメント欄が荒れることになってしまいました。
新規顧客を取り込もうとしたのかもしれませんが、インフルエンサーの選定を間違えると、自社のブランドイメージやインフルエンサー自身の印象もマイナスになってしまうので気をつけましょう。
失敗例4:ブランドイメージと異なるPR
世界的な美容系インフルエンサーのNikkie Tutorialsさんがある美容商品を宣伝した時に、不評のコメントが相次いで届いて失敗してしまったことがあります。
コメントの内容は「商品価格と品質が見合わない」「紹介時の話と全然違う」「もっといい商品だと思った」というものです。
世界的な美容系インフルエンサーによる宣伝だったので、消費者はかなりの高品質な商品を期待しており、それによって炎上に繋がってしまいました。 インフルエンサーのPRと商品にズレがあったり、あまりにもイメージと違うPRをしてしまうと、消費者からマイナスなイメージを持たれることになります。
失敗例5:薬機法・医療法違反
少し前に大注目を集めた血液クレンジングというサービスでも、薬機法・医療法違反という観点でインフルエンサーマーケティングの失敗例に挙げられることがあります。
静脈から血液を抜き出し、オゾンやその他成分を、抜き出した血液に加えると黒ずんだ血液が、綺麗な鮮血に代わる、というサービスです。 見た目にも一目瞭然で変化が分かるため、何か効果がありそうな感じはしますが、医療的観点から精査すると効果に関する十分なエビデンスはありませんでした。
こうしたエビデンスに乏しい、医療的なサービスは薬機法・医療法に抵触する可能性があるので、十分注意する必要があります。
その他にも医療行為やサプリメント、美容系の商品でも、表現によっては法律に違反する可能性があるので、投稿内容に注意する必要があります。
関連記事: インフルエンサーマーケティングの失敗例を解説!運用成功の手法とは
08インフルエンサーマーケティングの成功事例3選
次は、インフルエンサーマーケティングで成功した例を3つほどご紹介します。
どのような結果を得られたのか、成功の要因はなんだったのか解説いたしますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
株式会社バンズダイニング/エハラ家チャンネル
KOUZO、くらのあかり、炙りや楽蔵など、東京日本橋を中心に居酒屋を運営している、株式会社バンズダイニングのマーケティング事例です。
当社が経営する「伊達のくら」のお取り寄せグルメをPRするインフルエンサーには、お笑いタレントであるエハラマサヒロさん一家がYouTubeで活動する「エハラ家チャンネル」が起用されました。
エハラ家チャンネルターゲット層である20代〜40代の男女のフォロワーを多く抱えるエハラ家チャンネルのPR動画は注目を集め、公開後1日で700クリックを獲得、ユーザーの購買を促進することに成功しました。
また、普段からフード系の動画が人気であったことから、今回の事例でも自然な訴求を行えたことも成功の要因になっています。
株式会社アイム/塚本いづみ
株式会社アイムが2002年に発売し、現在に至るまで愛され続けるスキンケア商品、「ライスフォース」のPR事例です。
PRには兵庫県出身で2019年度ミス甲南グランプリを受賞した「塚本いづみ」さんが起用されました。
塚本いづみナイトルーティン企画動画の中では、本商材以外にも愛用している他アイテムを交えて紹介を行うことで、自然体での訴求を行ったことが特徴です。 公開から2週間でクリック数は約1500件にも及び、10代20代への強い影響力を発揮することに成功した事例です。
CASETiFY/越智ゆらの
香港に拠点を置き、スマートフォンケースや電子アクセサリなどを製造する企業「CASETiFY」のインフルエンサーマーケティング事例です。
ファッションモデルであり女優の「越智ゆらの」さんを起用し、鞄の中身を紹介する中でCASETiFYのスマートフォンケースの紹介を行いました。
越智ゆらの / Yulano Ochi人気ジャンルである「カバンの中身」で訴求したことで、登録者以外のユーザーにも認知拡大を達成することができました。
さらに、昔からのファンはクリエイターの秘密主義的な性格を知っており、より強く関心を集めることにも成功しています。インフルエンサーとフォロワーの距離感を巧みに活用した成功事例だと言えます。
09インフルエンサーマーケティングを成功させるコツは?
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、紹介する商品、ターゲット、PRの目的などにもよりますが、いくつか押さえておきたいポイントがあります。 この項目では、インフルエンサーマーケティングを成功させるためのコツについて解説していきます。
インフルエンサーの選定は慎重に行う
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーの選定で成否が大きく決まると言っても過言ではありません。
ただ「今この人は人気があるから」「とりあえずフォロワー数が多いから」という理由だけで選定してしまうと、目標達成に至らず、そのマーケティングは大失敗に終わってしまうでしょう。
マーケティングの目的を明確にして、「とにかく認知を広げたいからメガインフルエンサーに依頼しよう」「かなりニッチな商品だから、このジャンルに特化したインフルエンサーを探そう」と、KPIに合ったインフルエンサーを選定することが重要です。
自社に適した方法でマーケティングを進める
自社にどれくらいインフルエンサーマーケティングの知見があるかも重要なポイントです。
自社ですべてを完結させる場合、適切なインフルエンサーのキャスティングから商品発送、価格交渉、投稿内容の打ち合わせ、万が一炎上した場合の対応などをすべて自社で行う必要があります。
人的リソースや時間がかかり、インフルエンサーマーケティングに一定の知見が必要なため、リソースもノウハウも無い状態で自社完結させようとするのは無謀と言えるでしょう。
そういった場合は、代理店やインフルエンサーとのマッチングプラットフォームを利用するのがおすすめです。
複数のインフルエンサーに一斉に連絡ができたり、依頼したインフルエンサーの投稿状況を確認したり、効果分析ツールまで搭載されていたりと、インフルエンサーマーケティングをする上で必要な機能が一通り揃っていることが多いからです。
さらに代理店の場合は、インフルエンサーの選定・管理、炎上対策、効果測定とレポーティングまですべての作業を一括で代行してくれる会社もあります。
インフルエンサーに裁量権を与える
投稿内容に関しては、ある程度インフルエンサーに裁量権を与えて、任せることも重要です。 なぜなら投稿のルールを縛りすぎると、インフルエンサーが本来の魅力を発揮できず、思ったような効果が得られなくなることがあるからです。
またルールにしばられ、明らかにいつもと違うよう投稿内容になってしまい、フォロワーが不信感を抱いてエンゲージメント率が下がってしまう可能性もあります。
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、最低限のルールだけを決めて、あとはインフルエンサーに委ねるようにしましょう。
投稿に関するルールを設定する
インフルエンサーに裁量権を与えるのは重要ですが、きちんとNGをきめておく必要はあります。
例えばNGワードや逆に入れて欲しいワードを決める、必ず「#PR」のハッシュタグを入れるなどです。また、企業やブランドのイメージに関わるポイントについてはきちんと話し合っておきましょう。
この時にPRする商品のデータを渡すことや、話し合いの議事録を残しておくなどして、後々のトラブルを避けることも重要です。
効果測定を行い、PDCAを回す
インフルエンサーマーケティングはインターネット上で完結するので、データの取得が極めて容易です。インプレッション数やエンゲージメント率、商品成約率などのデータを計測し、KPIを加味して測定するようにしましょう。 正しい効果測定ができれば、PDCAサイクルを回して次回以降の施策効果を高めることができます。
また、ソーシャルリスニングツールを使えば、SNS上の消費者の生の声を集められるので、インフルエンサーマーケティングの効果測定に一役買ってくれます。
関連記事: 【導入支援】インフルエンサーマーケティングのコツを具体的に解説!
10インフルエンサーをキャスティングする4つの方法
インフルエンサーをキャスティングする場合、以下の4つの方法が考えられます。いずれもメリットとデメリットがあるので、マーケティングの予算や自社の知見などを鑑みて、適切なキャスティング方法を選んでください。
自社で直接キャスティングする
自社でインフルエンサーを選定して、マーケティングを進めていく場合、キャスティングしたいインフルエンサーにSNSのDMやホームページなどから直接連絡することになります。
メリットとしては、間に第三者を挟まないのでスピーディーに話を進めることができること、インフルエンサーと直接やり取りできるので、企業の要望をダイレクトに伝えられることが挙げられます。 中間マージンを取られることもないのでコストを安く抑えられるのも魅力と言えるでしょう。
しかしインフルエンサーとの価格交渉、投稿内容の打ち合わせ、万が一炎上した場合の対応などをすべて自社で行う必要があります。 余計なリソースを奪われてしまう可能性もあるので、まったく知見がない場合には、自社でキャスティングを行うことはお勧めしません。
マッチングプラットフォームを利用する
大勢のインフルエンサーが登録しているマッチングプラットフォームを使ってインフルエンサーをキャスティングし、進めていく方法もあります。
登録されているインフルエンサーのSNSのデータを元に最適な人を紹介してくれます。
また、複数のインフルエンサーに一斉に連絡ができる、依頼したインフルエンサーの投稿状況を確認可能、効果分析ツールが搭載されているなど、インフルエンサーマーケティングをする上で必要な機能が一通り揃っています。
ただ、マッチングプラットフォームの月額利用料、キャスティング代が別途かかり、インフルエンサーへの商品発送や炎上対策、効果測定などは自社で行う必要があります。
リソースも知見も、ある程度は確保できている企業にはおすすめできる進め方だと言えます。
インフルエンサーの所属事務所に依頼する
インフルエンサーが所属している事務所に依頼をして、適切なインフルエンサーを紹介してもらうこともできます。インフルエンサー個人に連絡するよりも、企業と企業の取引になるので安心してマーケティングを進められます。
一方で事務所側からNG行為を提示されたりして、企業が望んだ投稿を完全には実現することができない可能性もあります。さらに、事務所に仲介手数料を払わなければならないので、コストも割高になります。
インフルエンサーマーケティングが得意な代理店に依頼する
自社にインフルエンサーマーケティングに関するノウハウや知見が全くない場合は、インフルエンサーマーケティングを得意とする広告代理店に依頼する方法がおすすめです。
インフルエンサーのキャスティングから価格の交渉、インフルエンサーのマネジメント、炎上対策、効果測定とレポーティングまで、すべての作業を一括で代行してくれます。
代理店にすべての作業を代行してもらう以上、これまでの方法と比べると料金は割高になりますが、代理店が持つノウハウを生かして効果的なマーケティングを行えます。
まずは広告代理店に依頼してインフルエンサーマーケティングの知見を貯め、それから自社で進めていくというのもいいでしょう。社内ではどうしても人的リソースが確保できない場合にも、広告代理店に代行してもらうことが有効な進め方になります。
関連記事: インフルエンサーの依頼方法4選|PRに成功した企業の施策例を解説
11インフルエンサーマーケティングの代理店を選ぶポイントは?
自社にインフルエンサーマーケティングの知見がない場合、代理店に依頼して必要な作業を代行してもらうのがおすすめです。しかし、代理店にも善し悪しがあるので、信頼できる代理店を選ばないと、マーケティングが失敗に終わってしまう可能性があります。
ここではインフルエンサーマーケティングにおける代理店選びのポイントについて解説していきます。
実績のある企業か
その代理店がどれくらいの数、案件をこなしてきたかを調べることが重要です。
きちんと実績を積んできた代理店なら、成功例も失敗例も蓄積されているので、過去の事例をたくさん持っており、その中から適切な手法を選んで進めてくれます。 過去に行った実際のマーケティングの例を見せてもらって、どのくらい効果があったかデータを見せてもらうと良いでしょう。
自社ブランドにあったインフルエンサーをキャスティングできるか
インフルエンサーにも様々なタイプがいるので、自社ブランドのイメージに合ったインフルエンサーをキャスティングできるかどうか確認するべきです。
得意ジャンルやフォロワーの属性、エンゲージメント率など様々な要素があるので、自社のブランドイメージやターゲット層をしっかり伝えて、その魅力を最大限伝えてくれるインフルエンサーを選定できる代理店を選ばなければなりません。
ホームページの情報を確認したり、問い合わせでヒアリングを行うことで、代理店がどんなインフルエンサー・何人のインフルエンサーにアサインできるかを事前に確認しましょう。
サポート内容は適切か
インフルエンサーの出した情報は瞬く間に拡散されていくので、一度投稿してしまうと取り返しがつかないことがあります。
事前に投稿内容を精査したり、PR明記しているか確認してステマを防止したり、質の悪い投稿にならないように品質管理をするなど、事前のサポートが充実しているかどうかもしっかりと確認しましょう。
代理店が得意なSNSは何か
インフルエンサーが活躍しているSNSは、YouTube、TikTok、Twitter、Instagramなど多岐に渡ります。
それぞれのSNSで利用者層も異なってくるので、自社製品と相性がいい顧客が多く利用しているSNSで投稿してもらうのがベストです。したがって、代理店が得意とするSNSは自社商品のPRに適しているか、を確認することが重要です。
- まとめ
- インフルエンサーマーケティングは、顧客との相互コミュニケーションが図れ、広告感が薄い宣伝が行える上、二次拡散が狙えるというメリットがある一方で、失敗すると逆に企業イメージを損なってしまうデメリットも存在します。
- ただ、自社の知見やマーケティングの目的などを踏まえて、今回解説したポイントを押さえて進めていけば、かなり効果の高いマーケティング効果が見込めます。上手く活用すれば認知を一気に広げることや購買に繋げることができるでしょう。
- 貴社がインフルエンサーマーケティングを実施する際、当記事で紹介した内容がお役に立てれば幸いです。
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